ネイマールのドリブルを参考にしよう
ネイマールといえば、多彩なフェイントやスピードに乗ったドリブルが持ち味ですね。ですが、決して体が大きな選手ではなく、屈強なフィジカルがあるわけではありません。
彼がその弱点を感じさせない要因のひとつが、相手の当たりをいなす体の使い方ができているからだと思います。
例えば、相手が前から左肩に激しくぶっかってきたら、その勢いを利用して左回りにくるりと回転して相手をかわすというような感じ。
これは少し極端だったかもしれませんが、実際にそのような動きを身につけることで、サイドから中央の密集地域にも恐れることなくネイマールはドリブルを仕掛けてきます。
また、そうした動作がフェイントとなって、相手ディフェンダーも飛び込みにくいと思わせることも出来ているんですね。
これはある程度下半身に力を入れて走り、ボールタッチするという動きを繰り返しながら上半身は常に脱力状態を維持できていて、重心移動が上手くできているからです。
結果、相手に体を寄せられても、それをいなすことができ、ドリブルで相手を2〜3人一気にかわすことが出来るのです。上体が「ぐにやぐにゃした動き」とでもいえばイメージしやすいかもしれませんね。
トラップの瞬間に上体の動きで相手をダマせる選手と、ボールを扱うことにしか集中出来ない選手とでは、その差は小さくありません。より高いレベルでプレーできるのは間違いなく上体がぐにやぐにゃした重心移動が出来るほうです。
つまり、体重移動ではなく重心移動のほうがより少ない筋肉の収縮のよって体を動かすことが出来、しなやかな体幹によって重心移動を可能にして使っていない筋肉で他の動作を同時進行で行うようにする。
そのような動作は、ボール保持の時のフェイント、ダッシュ時の方向転換、ボールタッチの足首での微調整など、色々なプレーに生かすことが出来ます。
この動きは体が小さい選手にとってはドリブルする際の大きな武器になる可能性を大いに秘めています。